一番のおすすめは「入門英文問題精講」
学習塾Qでは、高校1年生から英文読解の力をつけてもらうための教材として「入門英文問題精講」を使っています。
高校受験が終わった直後から、この問題集をベースに英文読解のレベルを上げるべく、1日1題くらいのペースでやってもらっています。
高2、高3で入塾してきた生徒にも、まずはこれから始めてもらっています。
どのように使っているかというと、辞書や文法書を駆使して、とにかく調べまくって、主語・動詞・目的語・補語・前置詞句・等位接続詞を指摘してもらったうえで日本語に訳してもらいます。
単語の意味を適当に並べ替えて日本語にするのではなく、品詞・文型から根拠をもって日本語に訳す練習に使っています。
「英文法の基本講義」がいい
この問題集をはじめる前に、必ず把握しておくべきものとして名詞・動詞・形容詞・副詞・主語・動詞と文型・目的語・補語・前置詞+名詞・句と節・句と節の働き・助動詞・to不定詞・英文要素のまとめという14の単元からなる「英文法の基本講義」が収録されています。
これを見た高校の勉強をはじめた当時中学3年生が「中学生の時にこれを知っておきたかったです」と言っていました。
ここをしっかり理解したうえで、本編に入るといいでしょう。
ここが不安定な塾生は「入門英文問題精講」に行く前に、「英文読解入門10題ドリル」で基礎を固めてもらいます。
これで、文の構造を体に染み込ませておきましょう。
レイアウトがいい
見開き2ページに、1~2文の文章が4題。
次の見開き2ページに、それぞれの文章の単語リスト。
単語は逐一辞書で調べてほしいのですが、高校の勉強が始まったばかりの高校1年生にとってはありがたい配慮です。
単語リストには品詞はもちろん、発音記号も載っているので「読めない」ということもないでしょう。
高校生のみんなは発音記号を見て読めるようになっておきましょうね。
正しいアクセントの位置とかも。
共通テストからはなくなってしまいましたが…
復習するときに、単語リストが別のページにあるのはいいですよね。
ウェブサイトもアプリも充実
「英文法の基本講義」の動画講義も視聴できますし、英文の音声もあります。
これを使わない手はないでしょう。
解説がいい
解説が丁寧というかかゆい所に手が届いているというか。
問題を解き、解説を読んだときに「?」となることはほとんどないのではないでしょうか。
文章自体は易しいものではないですが、つまづきそうなポイントはほぼ解説してくれている印象です。
何故そう判断するかもしっかり書いてくれていますし、繰り返し登場するので読解の基本をマスターするにはもってこいの教材です。
「何も見ずにスラスラ訳せる」状態にまでもっていけば、共通テストに出てくるような英文を理解るのに困ることはないんじゃないでしょうか。
この問題集を完璧にマスターすれば、長文を読みまくる段階に進んでいいと思います。
英文が終われば長文へ
1文1文が正確に読めるようになったら、たくさんの文章に触れておきたいところです。
そこで「入門英語長文問題精講」の出番です。
ただ、これをやるには、文法をひととおり学んだあとがいいでしょう。
2問目には仮定法が登場するので、高2からやり始めるのがいいのかなとは思うのですが、学習指導要領、教科書の改訂で仮定法が中学校に降りるので、もしかしたら高1からでもできるかもしれませんね。
でも、1問目がthe+比較級が出てくるのでやっぱり高2くらいからのほうがいいかもしれません。
昔から塾生にもおすすめしていたのですが、改訂されてかなり見やすくなっています。
全然違います。
かなりよくなってます。
やっぱり解説がいい
解説の何がいいかというと、全文文の要素を明示してくれているところです。
文の要素だけでなく、従属接続詞、等位接続詞、修飾する語句なども省略することなく書いてくれています。
全文を訳していくときに困ることはないでしょう。
さらに、読解のポイントを40個ピックアップしてさらに詳しく説明してくれます。
問題の解説だけでなく、まず文型の把握→読解のポイント→問題解説という流れになっているのもいいですね。
ただ問題を解くことが目的じゃないよというのがにじみ出ています。
ディクテーションもできる
ウェブサイトやアプリで本文の音声が聞けるのはもちろん、先ほどの40個の読解ポイントの音声を聞いて書きとる問題がついています。
覚えてしまうくらいにやりこんでもいいですよね。
どうせなら、本文まるごとディクテーションしてみてはいかがでしょうか。
本文の文の構造を把握する→意味を把握する→問題を解いてみる→音声を聞く→ディクテーション、というながれはいいですよね。
うまく使えばこれ1冊でリーディングもリスニングもそれなりの力が付きそうですね。
おわり
大学受験に向けての英語の勉強をするうえで、この2冊が余裕でできるくらいには仕上げておきたいです。
ただ、「入門」と思って侮っていると、返り討ちにあいます。
簡単ではないです。
でも、基礎であり基本です。
ここをおろそかにせず、じっくり時間をかけて完璧にマスターしておきましょう。